さて、前回の記事で、『歯と口の健康週間』(6月4日~10日)についてお話ししましたが、令和3年度の歯と口の健康週間の標語は、『一生を 共に歩む 自分の歯』のようですね。

(ちなみに、令和2年度の標語は『咲かそうよ 笑顔の花を 歯みがきで』です。)

何でも美味しく食べることができ、お口に困り事がなく人と会話し、自分らしい笑顔で思いっきり笑うことができるためにも、“自分の歯”は非常に重要です。

そして、自分の歯をしっかり保つためには、もちろん、毎日の歯磨きが大切です。

毎日の歯磨き習慣を身につけるためにも、幼い頃からの自分磨きや、仕上げ磨きを行うことの大切さを歯科医院で、いつも患者さんにお話ししています。

しかし、低年齢の子どもの歯磨きについては、注意すべき点があります。

実は、子どもが歯ブラシをくわえたまま転倒したり、歯ブラシで喉を突くなどの事故が多数、報告されています。

歯磨き中の事故

消費者庁の調査によると、平成28年4月から令和3年3月末までに、子どもの歯ブラシ中の事故が120件報告されています。

また、そのうち3歳以下の事故が104件と、歯ブラシ中の事故は低年齢で起こりやすいことが示されています。

(1歳児が48件と最も多く、次いで2歳児が32件、3歳児が23件と報告されていました。)

報告された事故の中には、通院や入院を必要とする事例が全体の約2/3を占めており、中には歯ブラシが喉に刺さって、集中治療室に入室する必要が生じたなどの重大な事例も含まれていました。

実際の事故では、歯ブラシをくわえたまま歩くなどして転倒したケースがもっとも多く、そのほか、歯磨き中に兄弟が覆いかぶさってきて歯ブラシが喉に刺さったケースや、保護者が目を離した隙に歯ブラシが子どもの口の中に刺さっていたというケースも起こっています。

歯磨き中の事故を防ぐために

歯磨き中の事故を防ぐために、低年齢の子どもが自分で歯磨きをする時には、以下のことに注意が必要です。

○保護者が見守っている環境で歯磨きを行う

子どもが自分で歯磨きを行う時には、歯ブラシをくわえたまま歯ブラシから手を離したり、歯ブラシをくわえたまま歩き回らないように、保護者がそばで見守ってください。

○安定して座れる椅子や床に座った状態で歯磨きを行うことを徹底する

ソファや椅子、踏み台など、転落するおそれのある不安定な場所での歯磨きは避けてください。

また、転倒したり、家族などの人や物にぶつかったりしてけがをすることがあるため、歯ブラシを口に入れたり手に持ったりしている子どもの周囲の環境には十分注意してください。

○移動する時は必ず口から歯ブラシを出す

歯磨きが終わってうがいをしに行く時は、必ず歯ブラシを口から出してください。

もし、歯磨き中に子どもが急に泣き出したり、転倒などの可能性がある場合は、口の中をよく観察し、心配な場合は医療機関の受診をおすすめします。

安心安全な歯磨きタイムにしましょう

毎日の歯磨き習慣はとても大切です。

歯磨き中の事故を防ぐためにも、子どもの歯磨き中は、保護者が見守りながら周りの環境に配慮して、安心安全な歯磨きタイムを心がけましょう!

【参考資料】

消費者庁ホームページ『子どもの歯磨き中の喉突き事故などに気を付けましょう!-3歳以下の子どもの事故が多数発生しています-』
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_050/

日本小児歯科学会リーフレット『楽しく安全に歯みがきをする習慣を身につけようhttp://www.jspd.or.jp/contents/common/pdf/download/hamigaki_b.pdf

歯科衛生士 辰巳光世

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