新型コロナウイルスの感染状況に伴い、またしても緊急事態宣言が発令されましたね。

奈良県内でも1日の感染者数が100名を超える日もあり、今まで以上に警戒が必要となりました。

そこで、常日頃からの感染対策や、自分自身の感染症への抵抗力を高めておくことがとても重要です。

自分自身の感染症への抵抗力を保つためには、バランスよくしっかり食事をとり、適度な運動を心がけ、十分な睡眠をとることが重要だといわれています。

では、十分な睡眠とは実際どのくらいなのでしょうか?

感染症と睡眠時間との関係

まずは、感染症と睡眠時間の関係について、このような研究があります。

18歳から55歳の健康な男女164名に対し、鼻の中に風邪の原因ウイルスを入れて1週間、睡眠時間と風邪を引いているかどうかを調べたという実験です。

睡眠時間が短いほど感染率が高く、睡眠時間が長いほど感染率が低かったという結果となりました。

具体的には、1日の睡眠時間が6時間未満の人は、1日7時間以上寝ている人と比較して、風邪を発症するリスクが高いかったということが報告されています。

睡眠時間が5時間未満のグループでは感染率が45%、睡眠時間が5時間~6時間のグループでは感染率が30%だったのに対し、睡眠時間が7時間だったグループでは感染率は15%に抑えられたそうです。

新型コロナウイルスと睡眠時間との関係

新型コロナウイルスと睡眠についても、このような報告があります。

フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、イギリス、アメリカの医療従事者約3000人を対象に行った調査によると、睡眠時間が1時間増えるごとに、新型コロナウイルスに感染する確率は12%低下していたそうです。

調査対象者のうち、実際に感染した人は568人で、不眠などの睡眠障害がある、日々の仕事で極度の疲労を感じているという人は、新型コロナウイルスの感染と重症化、後遺症のリスクが高くなる可能性があることが示唆されました。

日本国内においても、株式会社ブレインスリープが実施したオンライン調査で、新型コロナウイルス感染の疑いがあった方の睡眠の質が低くなっていること、特に睡眠時無呼吸症候群の患者である割合が高かったという結果が示されました。

ホテル療養を行った人の中で、「睡眠時無呼吸症候群の治療を過去もしくは現在において受けたことがある」と回答した方が42%にも上ることが分かりました。

睡眠時無呼吸症候群では、 睡眠の質の低下が、睡眠習慣や生活習慣の乱れに繋がり、感染症に対する抵抗力の低下を引き起こした可能性が考えられています。

十分な睡眠をとりましょう

睡眠の質もとても重要ですが、睡眠時間については、自分でコントロール可能だと思います。

ゴールデンウィークに入り、連休が続くと、ついつい生活リズムが崩れがちになりますが・・・

是非、十分な睡眠をとり、バランスの良い食事をして、元気な身体と心で、自分自身や周りの大切な人を守りましょう!!

歯科衛生士 辰巳光世

【参考文献】
1)黄川田徹. 鼻専門医が教える「熟睡」を手にする最高の方法. 日経BP. 2021.
2)Prather AA, et all. Behaviorally Assessed Sleep and Susceptibility to the Common Cold. Sleep. 2015 1; 38(9): 1353-9.
3)Kim H, et all. COVID-19 illness in relation to sleep and burnout. BMJ Nutr Prev Health. 2021; 0: 1-8. 
4)BLAIN SLEEP.睡眠偏差値調査結果2021.https://brain-sleep.com/news-info/524/(2021年4月29日閲覧)